エネットまつもとや松本市などが後援する「国宝松本城グリーンエネルギーライトアップ」が、松本市地球温暖化防止市民ネットワークの主催で12月15・16日の2日間開催されました。
このイベントは、太陽光など自然エネルギーに対する理解促進と普及拡大を図る目的で、経済産業省資源エネルギー庁などが平成20年度から実施している全国規模のキャンペーン「グリーンエネルギー・クリスマス」の一環として昨年に続く取り組みです。
緑色がチームカラーで、J2昇格1年目に大健闘した松本山雅FCの小松憲太選手も参加し、点灯式前にはブランケットがプレゼントされました。点灯ボタンが押されると、緑色に輝く幻想的な松本城が浮かび上がり、見守っていた市民や観光客から歓声が上がりました。
また、点灯式では新エネルギーをイメージした愛嬌のあるキャラクター「エネラくん」がグリーンエネルギーをPRをし、エネラくんに触れてはしゃぐ子供たちの姿は、今年のテーマ「こどもたちの未来に、やさしい灯りを灯そう」の言葉を思い起こさせる微笑ましい光景でした。
5年目を迎える今年度のキャンペーンは、全国157施設が参加し、期間中約297万kWhのグリーンエネルギー(グリーンエネルギー証書)が使用されたそうです。松本城のライトアップでは、信州の一般家庭の太陽光発電のうち自家消費電力をグリーン電力証書化した100kWhが活用され、クリーンエネルギーが「地産地消」されました。
これから信州の自然エネルギーやグリーン電力証書の活用がますます盛んになり、また身近になって行くことを願っています。
自然エネルギーネットまつもとでは、長野県の元気づくり支援金による支援をうけ、3回シリーズの市民向け連続講座「地球環境問題と自然エネルギーを考える市民講座」を企画、12月16日に第1回講座を開催しました。
市民講座について詳しくはパンフレットをご覧ください。
そもそもエネットまつもと設立時、入会動機には「いろいろ勉強したい」「もっと詳しく知りたい」という声が多くありました。また会員の中には専門的な経験や知識を持っている人も少なからず存在していました。そこでまず内部学習会を行い、その成果を会員が講師となって市民向けに発信していこうというのが市民講座開催の動機でした。
第1回は宮沢信さんが「地球温暖化問題」、月岡通孝さんが「自然エネルギーと小水力発電」について講師を務めました。それぞれのテーマでずっと活動してきた二人の話は、専門的な話題もわかりやすく説明し、有用なものでした。
参加者数が全員で11名と少なかったので、次回からはもっと多くの人に参加していただけるよう工夫したいと思いました。
約50人の参加者をお迎えして、”ご近所で、みんなで作る自然エネルギー”を開催しました。
日時:10月6日(土) 13:30?15:30
場所:安曇野市 堀金総合体育館 サブアリーナ
前半は映画上映、後半は映画の感想をきっかけにゲストに語り合ってもらうという2部構成です。
映画『シェーナウの想い』は、人口2500のドイツの小さな町シェーナウが舞台です。チェルノブイリ原発事故で原発の恐ろしさに気づいた親たちが集まり、子どもたちのために原発のない社会を作ろうと、なんと自分たちで電力会社を設立してしまったという話です。 この電力会社はドイツの電力自由化によってさらに顧客が増えているそうです。
でも、そこに至るまでは数多くの苦労があったはず。ひどい仕打ちをうけたり、無関心にさらされたり。小さな町を二分するような、心痛む事態もあったようです。でも、映画を観る限り、みなさん、けっこう明るく楽しんでやっているように見え、すごい、素晴らしいと思いました。苦しいことを、しかめっ面でやっても、これはきつくなる一方でしょう。そうそう簡単には楽しくできないかもしれませんが、シェーナウの人たちの明るい笑顔が印象に強く残る映画でした。
後半のトークではゲストの藤川まゆみさんと樋口有紀さんとで話がとても盛り上がり、もっと聞いていたいと思った方も多いと思います。「あまり考え過ぎず、やりたいと思ったらやってみよう。 うまくいくか不安や心配があっても、声をあげ、やって みれば、ちゃんとまわりの人が助けてくれる。 どの人にもそれぞれ得意な分野があって、それが集まると 予想以上のこと、思いもかけないことが実現する。」お二人ともそんなことをおっしゃったのが印象に残りました。
シェーナウの取り組みを描いた『市民がつくった電力会社』という本があります。ドイツ在住のジャーナリスト田口 理穂さんがお書きになったもので、映画の理解が一段と深まります。実は田口さんのお母様が松川村に住んでおられ、当日はお母様に会場に来ていただき、本や理穂さんのことを語っていただくとともに、本を販売しました。